事業領域
次の二つを事業領域とします(下図参照)。
(1)地方で高賃金の職を創ること
(2)都市で育児を支援すること
少子化の原因は多岐に渡りますが、地方創生政策のベースとなった、
「地方は、育児環境は良いが賃金の低い職が多い。そのため、子育て世代、特に若い女性が高賃金の職を求めて、 育児環境に劣る都市部に移住してしまう。だから、出生率が低下する」
という問題構造に着目しているからです。
(1)の「地方での高賃金の職創り」は、サービス事業を対象とします。
つまり、育児環境に優れた地方でサービス業の労働生産性を高めて、付加価値向上分の多くを社員の賃金に還元します。 それによって、子育て世代の社員が地方に定着できるようにして、地方の人手不足解消や出生率の向上に貢献することを目指すのです。
いまや中小サービス業で働く人が7割を占めていますし、サービス業では高賃金実現の前提となる労働生産性の向上余地が大きいことが、 サービス業を選んだ理由です。
そして、飲食、小売、宿泊、医療・介護等の地方のサービス業の多くは、製造業のような「規模の経済性」ではなく、 顧客や地域との密着度が重要な「地域密度の経済性」が働きます。
そのため、そこでは、コンセプト/ビジネスモデル、立地、オペレーション効率の三つの整合性と徹底度合いが事業成功のカギとなります。
この点で、私たちの20年を超える経営改革の経験(特に、差別化されたコンセプトやビジネスモデルを創りだす戦略立案プロジェクトと、 現場でのPDCAを徹底するオペレーション改善プロジェクトでは、多くの業界で成果を上げてきたこと)に基づく 業界に捉われない普遍的な知見が活きて、(1)の地方サービス業の競争力を支える基盤になると考えています。